6/6(日)『残念な人の思考法』読み始める

senri_gusuku2010-06-08


『頭は
 悪くない、
 でも仕事が
 できない。』

 なんともプライドをくすぐりながらも仕事が出来ないもどかしさを的確に表したキャッチコピー、そして乱雑に塗られた塗り絵のゾウ。
 ああ、これだこれ! と思った。
 仕事がぐだぐだになった時の感覚をこれほど巧く表現したものはないなあ、という訳で買ってみた。

 冒頭を読んでみると、いきなり心強い書き出し。

『はじめに告白しておくが、私はある意味「残念な人」である』

 仲間だ。 
 書かれている「残念な人」の具体例も分かりやすいし、文章も読みやすい。外国人の書いたコラムに似たユーモアが散りばめられている。
 謙遜するほど著者は「残念な人」ではな事は、その後すぐに明かされるし、鋭い批評と、実際にはさぞや気まずそうな現場を列挙してくれる。
 うーん、他人事とは思えん……。
 果たしてどこまで自分の役に立つかは分からないものの、自分くらいの或いは自分以上の「残念な人」は世にいることには、励まされる。
 ただ、仕事云々とは別にして、以下の一文には、こんちくしょーと思ったことを加えておく。

『例えば、一九八五年以前に生まれた人には、十代の頃に異性の自宅に電話した経験があるはずだ』

 ……すまねえ。心当たりがない。ないんだよ。
 私がこの本の読者で一番「残念な人」かも知れないな……。