8/7(土)極冷ボンベ、飲んでみた

 4年位前にサントリーから発売された飲料、炭酸ボンベは私のお気に入りだった。
 「うまさバクハツ」という下手なキャッチフレーズとメーターが印字された赤いボンベをあしらったデザインの金属製のペットボトル。ボンベのデザインはただの工業製品ゆえの素っ気ないものではなく、内部の圧力のためか表面の塗装が剥げ赤錆が浮かんでおり、バーコードも端がちぎれている辺りが芸コマである。
 これだけ凝った垢抜けない昭和なデザインイメージの容器は妙な味があり、購買意欲をそそられた。
 飲料の色合いはいかにも着色されてございな赤色で、ガラナが入っているだけに刺激的な味わいが中々クセになったものだった。

 全て過去形で語っているのは、その炭酸ボンベが出会ってほどなくして絶版になったからだ。
 まあ、インパクトはあるものの、ネタ性と癖のある味わいからロングセラーとはなりえなかったのだろう。
 その時は、私も氷出し碾茶を手に入れたいがために伊右衛門に血道を上げることもなかったし、ビールではモルツが一番相性がいいとは気付いていなかったため、サントリーに対してさして愛着もないまま、炭酸ボンベの事を忘れていった。

 が、このボンベの血脈は細く長く、途絶えることなく繋がっていたというから恐ろしい。
 ウィキペディアによれば、ファミリーマートでは夏季限定でマスカット&ライチ風味などが販売され続けていたとの事。
 そして2009年と今年の夏、サントリーのボンベは装いも新たに炭酸ボンベではなく、極冷ボンベというパッケージで販売されていたのでありました。
 好きな飲料だったし、サントリーへの愛着も深まっていたこともあり、ファミリーマートへ行って買ってみたぞ。

 正面から見ると、割と普通なイメージ。
 シルバーグレイの装いは、一般的なプロパンガスのボンベのようで、あまり強いインパクトはない。
 表面に霜が降りているような装いは、あの炭酸ボンベが持っていた危険そうなイメージとは無縁であります。
 ただ、正面に印字された「MANZOKU」のゲージが相変わらず100に達しきっていないところと、バーコードの端が千切れているのは、昔からの伝統ですね。

 で、コップについでみた。
 色合いは、アクアマリンて感じ?
 飲んでみると普通にラムネの味がした。
 極冷というインパクトのある名前に相応しくはありませんが、夏には何杯もいけそうな味わいであり、涼を得るには良き伴侶となりそう。
 かつてのパッケージや味わいはなくなりましたが、装いと味わいは、昭和ノスタルジーな感じとマッチしていい着地点を得たな。

 あまり清涼飲料水は飲まないものですが、この夏何度か楽しみそうな予感がします。