マッサン10/30(木)放送分
毎日書こうという訳ではないけど、久々に良い回が見られたので思わず書いてしまう。
住吉酒造でのウヰスキーの製造を認めてもらうため、株主総会で起死回生をかけて株主たちへウヰスキーを試飲してもらうマッサン。
しかし、貴重なスコッチウイスキー原酒の風味を煙くさいと株主たちは拒絶する。
そこへ現れたのは、エリーと優子。ウヰスキーに合う料理という事で、ハギス、フィッシュ・アンド・チップス、そしてローストビーフを株主へ振る舞うのだった。結果は好評だが、株主たちの懸念はまだ晴れない。
普段からこんな洋食食べないからだ。
そこで優子考案のつまみが運び込まれる。ドライフルーツに見立てた杏子干しと干し柿、チーズに見立てた豆腐の味噌漬け、そしてアジの開き。株主たちにウヰスキーの味は受け入れられる。
マッサンはウヰスキーにはその土地の魂が宿ると熱弁する。日本の魂が宿ったウヰスキーを作りたいのだ、と。
ここでわしすげえ既視感! まるで地球とエマーンの文明が合わさってできた慣性制御ドリファンドのオーガスのような、ヤーマンとポセイダルの二つの技術が合わさったエルガイムMk-?のような素敵な展開だ!
ロボアニでの設定の壮大さに胸打たれる事があるけど、まさか朝ドラでこれが見れるなんて!!
いや、感動ポイントずれてるけど違った文化を背負った夫婦が手を取り、人間の感受性も考えも越えて受け入れて貰える様は実に心が打たれました。
男性は会社で女性は家庭という分業や日本とスコットランドの文化の違いでマッサンに疎外感を受けてきたエリーや、優子からいびられてきたエリーとか、全てがエリーを軸にして結びついて、この株主総会の成功があるんだなあ。
その夜の、マッサンがエリーに語る「わし、結婚して良かった。エリーと」の台詞から始まる一連の会話がすごい安らぎに満ちていて好きです。
ここ2週間マッサンが仕事に打ち込むあまりエリーとの関係が悪化していただけに、久々にだだ甘描写が見れて満足でございました。
以下はまあ、理屈っぽくなってしまったわしのタワゴトなので、マッサンを素直に楽しみたいのならば読み飛ばし推奨でございます。
しかし、マッサンはここに来るまでおつまみの事を全く考えなかったのだろうか。
おいらは別に他人よりも料理に拘りがあるわけでも、酒にうるさいわけじゃないけど、やっぱり分かるのだ。
例えば、焼酎のお湯割りは身体を温めるが、暑い夏の夜は水割りでも焼酎を飲むと暑くて寝苦しくなる。
甘いリキュールを飲むのならば、しょっぱいつまみの方が良いだろう。スイカに塩をかけたり、お汁粉に塩昆布が付くのと同じ理屈だ。
作中ではそこそこ貴重な扱いだけど、鴨居社長をはじめ色々な人に振る舞われるウヰスキー。
日本でもマッサンは一口なりとも口にした事はあったのだろうか。
美味いものでもその味わいは時と場合によるのだ。
まあ、そこまで考える余裕がなかった、ていうのがドラマの理解として正しいのだろうけど、飲み屋の日本酒で飲んだくれるマッサンの姿を見るに、どうも不思議に思ってしまうんだよねえ。