4/24(土) LPIC Level1合格しました!
【はじめに】
どうにもこうにも、もどかしい。
あれよあれよという間に年を取り、気が付くとIT業界に入ったわたくし。
さてはプログラムを打つ事になるのかと思いきや、UNIX系マシンやルータなど、普段生活していく上では全くイメージの付かないマシンと格闘する羽目になったのでありました。
それから5年が経ち、ちったあ慣れたかというと、さにあらず。幾つかのコマンドには慣れたものの、どうもUNIXつーのは、イメージが掴みづらい。
WindowsやMacみたいに画面をマウスでぽちぽち操作していくのではなく、ツリー構造を頭にたたき込んで、イメージしながら操作していく。
私にしてみれば、イメージとは楽しい妄想をするために日本国憲法により内心の自由が保障された脳内で羽ばたく翼であり、仕事で使うものではないのですが、そう言っていると生活ができませんね。
そんな訳で、スキルアップしてあっぷあっぷしない作戦の慣行とあいなりました。
【LPICとはなんぞや】
非営利団体が主催しているUNIX系OS『Linux』の認定資格のことです。
要目は下記の通り。
◆出題数 :1回60〜75問
◆試験時間 :1回90分
◆合格ライン :65%
◆受験料 :1回15750円×2
◆リテイクポリシー:1回目不合格⇒1週間
2回目不合格⇒90日間
※リテイクポリシー中にもう片方の試験受験は可
で、結果は下記の通り。
◆101勉強時間 :56〜60時間
◆102勉強時間 :56〜60時間
◆試験結果(101):630点
◆試験結果(102):530点
※両者とも合格点は500点
何とか合格というところです。
……時間、掛かりすぎているよね?
……点数、低すぎるよね?
どこかからそんな声が聞こえてきそうですが、この合格体験記の趣旨としては、『スキルアップにも仕事にも意欲的ではないダメ人間。しかしやむにやまれぬ事情により資格を取らねばならぬ』みたいな、私のような低空飛行な方を励ますことに主眼を置いているので、敢えて逃げも隠れもしない。エヘン。
一応誉められる点は、どちらも1回目の受験で合格したことです。ぱちぱちぱち。
【環境】
ぶっちゃけUNIX系の初級資格が取れればRHCEでも、SUNのUNIXアソシエイツでも何でも良かった。
ただ、その時知っていたのがLPICだったのと、チョコ本にあるVMWare上で仮想OSのLinuxが動作できるというところがポイントでした。
デュアルブート? 言葉は魅力的だが、俺の嫁が収蔵されているPCのストレージを圧迫し、あまつさえオシャカにする可能性があるそんな危険な事ができるか。
Linuxインストール用に中古PCを1台購入? 金は掛かるし、インストールで得られた知識は財産になるが、しかし試験にかけられる時間を食ってしまう。
……きわめてダメな理由ですが、間違いなくこれが試験勉強を挫折させる要因です。そんな訳でわたくしは、チョコ本(翔泳社「Linux 教科書LPICレベル1」)と黒本(インプレスジャパン「徹底攻略LPI問題集」)の二本立てで勉強をする事にしました。
【勉強】
勉強自体は、まずチョコ本を読み込んで、重要項目をノートに書き移す、ヤマはかけないけど、各章の頭にある理解度チェックにある項目は確実にやり、チョコを1周したら黒をやる、という流れです。
分からないところやイメージが掴みづらいところがあったら、仮想マシンで実行。
そうそう、仮想マシンは初期設定だとビープ音が鳴りまくるので、設定ファイルの変更と、ホームディレクトリに音を出さないようにするファイルの設置で解消させました。
テキストにある設定ファイルの何点かは仮想マシンにはないし、iSqlのインストールをしようとしたらうまくいかずに挫折したりもしましたが、まあ合格するだけならそれだけで何とかなります(苦笑)。
【試験】
肝心の試験ですが、多くの方が指摘されているように、おそろしく日本語がこなれていません。ただ直訳。
それでも意味は通じるし、画面の下にあるボタンをクリックすると原文の英語が表示されるという徹底ぶり。
出題傾向には、偏りがあるかな?
おそらくランダムに生成されているせいか、あまりバランスはよくありません。
LPICフリークのページをみても、各受験者の感想と、チョコ本に記載の重要度がマッチしていないように思えます。
とりあえずアドバイスすると、
●101……ファイルシステムとパッケージのインストールは大事。
●102……問題は101より簡単なものと、高難易度の物が入り交じってます。出題される設定ファイルはファイルパスだけでなく、実際に中身もみて置くと、あらゆる出題に対応できると思います。
【総評】
主催者側の定義するところによれば、LPIC Level1は業務を開始してから半年〜1年に相当するレベルとの事です。
確かに内容をWindowsに置き換えれば、コントロールパネルや、Windowに表示されたメニューをぽちぽちとクリックすれば済むような作業が範囲であり、その認識は間違っていません。
ただ、携帯電話のOS、Mac OS Xのベースや地デジテレビなどにもUNIXは使われる反面、普通に生活していればUNIX系マシンのこんなコマンドラインを使うことはまずないし、仕事の現場でさえ、1年目でここまでやる現場はそうないのではないかと思います。
ただ、これはアウトソーシングのオペレーターの認識であり、大手企業プロパーのインフラエンジニアならば、また話は変わってくるのかもしれません。
また、この試験の範囲をすべてカバーしたところで、すべてのUNIX業務が安心というわけではありません。
とりあえず、まだまだレベルアップが必要と実感させられました(涙)。