串間市にはアメリカ軍基地を!

asahi.com:原発事故、市民投票見送りに波及-マイタウン宮崎 asahi.com:原発事故、市民投票見送りに波及-マイタウン宮崎
 口蹄疫終息後の鳥インフルエンザ、そして新燃岳の噴火に隠れて知られていなかったが、宮崎県にはもう一つ現在進行形の問題を抱えている。
 実は、新しく原子力発電所が建設されるか否かの瀬戸際にあるのだ。
 県の南に位置する串間市は、幸島のサル、都井岬のウマなど豊かな自然と多くの動物たちが有名だが、この自治体は原発賛成派の野辺市長と地元商工会、建設業界の推進の

下、2011年4月に原発の有無を問う住民投票を行う事になっていた。

 この背景はややジグザグしている。
 実は串間市原子力発電所というのは以前よりあったのだ。
 1992年に、九州電力が秘かに計画を進めていたことが表面化し、住民の反対運動により1997年には九州電力は白紙撤回を決定している。
 今回の住民投票串間市の賛成派が独自に推進していたものらしく、野辺市長は九州電力からの接触を否定している。
 九州電力も、串間市が昨年末にこの決定をした時には面食らったらしい。
 白紙撤回した原発を電力会社もビックリの方式で再誘致へ舵を切りつつあるのは、過疎化による収入減などがあるらしい。
 予定通りに行けば、4/10に住民投票をする事になっていたが、今回の東北関東大震災での福島原発の被害を鑑みて、投票はいったん先延ばしとなった。
 過疎化を食い止めるために、厄介者を引き受けざるを得ない苦衷は想像して余りある。
 ただ、私としては、誘致するモノとしては別の物を提案したい。
 普天間にある米軍基地である。

 知ってのとおり、米軍基地は多くの兵士がおり、基地の周辺には飲み屋、生活必需品、土産物屋などが軒を連ねている。
 基地職員としての雇用の受け皿も生まれるし、米軍基地の土地の所有者は基地成金などと呼ばれ、多くのお金を貰っていることは秘かに知れ渡っている話だ。
 また、今回の基地移転問題に関しては、日米間の関係の亀裂、与党民主党に対する社民党の協力の喪失など、様々な政治問題をはらんでいる。
 今手を挙げれば、串間市には日本政府から多額の見返りも期待できよう。
 どうだろうか?
 米軍基地に関する有事の際のリスクを懸念する気持ちは分かるが、こう考えてみてはどうか。
 原発は自然災害と戦争の時に危険である。福島原発のケースもあるし、戦争になれば、敵国から攻撃の対象にされる。
 アメリカ軍基地は、戦争の時のみ危険である。

 賛否両論あるだろうが、原子力発電所アメリカ軍基地も今日の豊かな日本の生活を支える一翼を担っているという見方は多くの人が持っているだろう。
 ただ、日本の原子力のトレンドは、高速増殖炉プルサーマルなど万が一の事故の際、極めて危険性が高いタイプの炉が中心になっている。
 何もこの時期に手を挙げるべきではない。
 発電所に関しては、より安全なクリーンエネルギーの開発や、同じ原子力にしても放射線も弱く原子炉にかかる圧力もより低いトリウム原子炉の実用化まで今しばらく待つべきだろう。
 野辺市長側は、原発に対する安全性が確認できたらまた投票を行いたいとの意向を示しているが、それならば米軍基地の誘致を考えていただきたい。

 串間市がどうして茨の道を歩むのだと言うのならば、止める権利を私はあまり多く持たない。
 だが、同じ厄介者でもより自分にとって害になる可能性が低い方を選ぶ権利はあると思うし、どちらが誰かの幸せになるのか。
 串間市民と九州の日本国民、そして琉球人のためにも、私は原子力発電所よりも米軍基地を串間市に強く推す次第である。