何ちゅう額だ……

asahi.com(朝日新聞社):東電会長・社長の報酬7200万円 経産相「驚いた」 - 東日本大震災 asahi.com(朝日新聞社):東電会長・社長の報酬7200万円 経産相「驚いた」 - 東日本大震災

 50%カットして3600万円。
 いやいや、東電の役員は雲の上の人だとはいえ、この額は平常時でも貰いすぎなのではないか。

 役員報酬とは、経営に関するリスクを引き受けている事と、企業の役員が買収されたり、ヘッドハンティングで他所へコロコロと移転されると経営が立ち行かなくなるから、普通の人より高い年収が約束されていると私は解釈している。
 しかしながら、電力会社は競争相手もおらず、社会的インフラを支える公共性の高い、経営リスクのない会社だ。

 普通の人よりも高い年収は必要だろうけれど、それだって1000万円くらいあれば十分だと思われる。
 それで他所へ行くような役員ならば、仕事に対する責任感や遣り甲斐を感じていないような物ではないか。
 仮に6200万円が浮けば、平時で30人くらいの新卒を正社員として雇用できたり、或いは下請けの社員を正社員化できたのではないか。

 おそらく『上司』である以上、彼らも部下に対してこんな事を一度は口にしたはずだ。
『与えられた給料に見合った仕事ではなく、仕事の責任に見合った仕事をしなさい』
 と。
 労働に見合った対価ではなく、労働によって生まれた利益や、その特質に関わる物を重要視する価値観が、経営観念と言うのではないだろうか。
 ならば、自社の施設での事故が原因で多くの人が苦しみ、損害賠償に会社が悲鳴を上げている今こそ、役員報酬のより減額を望みたい。

 東北地震の復興のために増税やむなしという声もある。その声に頷くことやぶさかではないが、しかし、削れるところから削る努力もまた同様に行うべきであろう。
 ひとまずは、役員報酬全額返上と言う結果になったのは何よりであった。