たまには違う記事を読みたいねえ

「彼女いない歴=年齢」の男性が抱きがちな「女性に対する妄想」9パターン|オトメスゴレン 「彼女いない歴=年齢」の男性が抱きがちな「女性に対する妄想」9パターン|オトメスゴレン

 スゴレンの記事の性質ってすごく一貫している。
 恋愛経験は多ければ多いほどいい。
 大抵の人にとって甘くほろ苦かったり、痛みをもって迫ってくる経験も描き出して、白日の下にさらす。
 そして経験の多さを競ったり、自分たちはいかに現実を知っているかをさも誇らしげに書きたてるのだ。

 この記事だってそうだ。
 恋愛経験の少ない者を笑いたい気持ちを持つのはいい。
 むしろ、「彼女いない歴=年齢」の男性と付き合ってよかったこととかを記事にしてほしいものだw

【1】私もおたくになって幸せに
ジブリの『魔女の宅急便』が大好きな私。彼が見ている『まどか☆マギカ』を一緒に見たらハードなストーリーにはまっちゃいました☆ おたくはこんないいアニメを見ていたんだ! て目から鱗が落ちちゃいました☆」

【2】おたくの英才教育、息子を秀才に
「いい年をして恐竜が好きな彼。いつまでも子供だな、と心配していましたが息子の誕生が転機に。息子に俺の全てを受け継がせるんだと言って、真剣に教育してくれました。あれから20年。夫の趣味を受け継いだ息子は今アメリカに留学しています」

 書いていて何だか自分の妄想垂れ流しで恥ずかしくなってきたからこの辺で打ち止めるぞ。
 まあ、あれだ。
 以上はわしの妄想に過ぎないし、あっても幸運なレアケースに過ぎないだろう。
 けれども、現実的な痛みを見せつけて、何になるのか。
 「彼女いない歴=年齢」がいかに無様なのか、それは本人たちが一番よく分かっている。こうした記事を笑いながら読めるようになるには、それなりの修行を経た歳月が必要で、果たして何人がその境地に辿りつけるのか。
 だったらレアケースとしてでも幸せな可能性を提示して、頑張ってもらった方が良いではないか。
 現実ではいくらでも打ちひしがれることができる。だが、こうした記事を読むという孤独な作業においては、励ました方が良いんじゃないかなあ。

 つまるところスゴレンの性質って中二病なのかなあ、と思う。
 自分たちが多数派か、一目置かれているから気付かないだけで、意識は外側に向かないタコツボの中をぐるぐると周回しているようなものだ。
 それはそれで微笑ましいし、誰にだってある虚栄心なのだけれど。
 ただ、自分の中の中二病を自覚して、それでもなお中二病のプライドの原点になっているものが素晴らしいと感じるのならば――その感覚を多くの者に知ってもらうように、外側の人にも分かるように伝えてほしいなあ、と思った次第である。