ビビンバのクレーマー
昨晩の事である。
とある有名食品メーカーのビビンバの素を使って夕食を作ったわしはガリッとした異物感に顔をしかめた。
飲み込まないよう慎重に口から出してみると、長さ6ミリくらいの細長いコンクリートの破片が出てきたんだな、これが!
いやいや、歯が欠けるような事態にはならなかったんだが、あまり気持ちのいい話でもない。
明けた本日、早速お客様相談センターに電話してみた。
気になるのは向こうの対応だ。
ビビンバの『素』というのが曲者で、『食べた段階で気付きました』では、向こうはいくらでも逃げ道があるのだ。
一番言われそうなのが、ビビンバの素ではなくて、お米に入っていたのではないか、という逃げ道だ。
まあ、正直米は二種類ブレンドしているから、言われると苦しい。
だけど手で研いでいるし、炊いている段階で内釜とぶつかって音が鳴るだろうから気付かないわけがない。
そこそこ理論武装して、お電話に向かった。
結果は見事なものだった。
電話対応のお姉さんはきちんと謝ってくれたし、その後営業の方が商品詰め合わせを片手に謝罪をし、コンクリート片と包装の回収に来てくれた。
逃げなかった食品会社の対応を褒め称えたいけれど、実名を挙げると企業の名も下がるので敢えてはすまい。
色々物資をくれたのはありがたかったので、また同じビビンバの素を買って破片を見つけたいくらいだ。
唯一泣けるのが、くれた商品が浅漬けの素とか、キムチ鍋の素とか、料理をしないと一切役に立たない事かなあ。
日持ちしそうなものばかりなので急ぐことはないのだけど。
これを機に少し料理をしてみよう。
まあ、ゆっくり参ろうか。