小笠原の希少動物=勝利者?

小笠原のカタツムリ:食べられても生きてます…殻の口に膜 - 毎日jp(毎日新聞) 小笠原のカタツムリ:食べられても生きてます…殻の口に膜 - 毎日jp(毎日新聞)

 小笠原のような離島のカタツムリとなると、ガラパゴス化して生存競争に弱そうなイメージがあったけど、実際にはそうではなかった。
 カタツムリは、小笠原に辿りついた時点で、生存競争の勝利者だったといえそうだ。

 食べられることで移動するという食物連鎖の弱者であることを活かした生存領域拡大の知恵と根性は、中々ユニークだ。

 ただ、わしがカタツムリならばそんな無謀な冒険はちとしてみたくない(苦笑)。
 貝類は栄養状態が悪ければ当然のように殻の強度も低下する。
 15%という生存率は、よほど頑丈な殻を持っている『弱者の中の強者』でなければならないし、当然、鳥が消化をしきる前に糞をする事と、落ちた場所の堅さや、そこが生存に適するかの幾つもの幸運があって初めて生き延びられるのだ。
 15%のうち、そんな幸運に恵まれるのはよくて更に15%くらいだろうか。
 初めのうちの2%程度がやっとこさ新天地に辿りつけるわけだろう。

 その先にもある程度生存競争や、環境の厳しいケースもある。
 幾重もの『幸運』を塗り重ねられるだけの個体数の結果、小笠原に辿りついたカタツムリの弱さゆえの強さを活かした生存戦略は中々に興味深い。