なぜ今スターゲイザーガンダムなのか

 金曜日の夜、旧友と電話をしました。
 その際に、ふとしたところから、最近私がスターゲイザーガンダムのキットをAmazonで衝動買いしたことに話が移りました。

友「あの時けっこう衝動買いしたんだよね?」
狸「ああ、ユニコーンガンダムデストロイモード、リボーンズガンダム、そしてスターゲイザーガンダム
友「なんちゅう統一感のない……」
狸「リボーンズはともかくとして、ユニコーンスターゲイザーは装甲のスリットが光るという偉大な共通点があるではないか」
友「そこかい!」
狸「まあまあ、自分でも意外だけどOOのデザインを見て感性が一回りした感じがあるんだな。
 過剰武装で、どれも大きな剣と何門も大砲を付けようとしたガンダムSEEDに比べてOOは武装もシンプル。デザインラインも今までと違ったから、改めて今SEEDの世界でも異端であるスターゲイザーを見ると魅力的なんだな」
友「言われてみると、ケルディムは足首が妙だし、アリオスはアンテナの付き方が独特だなあ。
まあ、リボーンズガンダムなんてキャンサーに変形するし――」
狸「あれはガンキャノンなんだよ!」
友「アルケーガンダムなんて妙な奴もいるし――」
狸「鷲尾直広デザインは大好きだー!」
友「そう考えてみるとスターゲイザーってごくまともなデザインなんだよな」
狸「うん。ガンダムSEED外伝は、従来のガンダムのデザインラインにターンAのデザインを取り込もうと影の試みをしていたと思うんだ。
 アストレイのフレームのデザインや背面がむき出しの構造はターンAのベーン構造のコンセプトだ。スターゲイザーの黒いスリットもターンAの系譜とも見られなくもない。
 あと、デルタアストレイに出てきたガードシェルはウォドムと共通点がある」
友「ガードシェルは知らんす……」

 まあ、おおむねこんなお話で日付が変わりました。
 OVAの主役機にもかかわらず1/144HGしかキットが出ていなくて、立体として少し恵まれていないスターゲイザーですが、あのシンプルさとベーシックな構成ながらも独特のコンセプトを持つデザインは、あの頃の過剰に訴求力を持たせようとする流れから冷めてみると、中々魅力的です。
 好きな物語かはさておき、あのデザインはもう少し評価されても良かったな、と思いながら、キットを組み立てるとしますです。