モバイル雑談

【1.個人的なお話】
 順番が逆になったけれど、私が個人で持っている携帯電話の話でも。

 世間では、iPhone5の発表直前だとか、Androidも4.0が市販品に搭載されるようになりましたが、私が使っている携帯はまだガラパゴス
 SH001という、auがW●●というWinシリーズの携帯電話を二けたの数字でナンバリングするのを辞めた時期に一番初めに発売されたものだ。つまり2009年の4月である。
 Andoroid auを銘打ち、遅ればせながらもスマートフォンの発売を始める前年なのだが、この時期だってそこそこ変革期だったのだと思う。
 この時期、auの携帯電話は、同時期の他キャリアに比べてカメラの性能で大きく立ち遅れていた(標準的な機種で203万画素)。
 端末の供給メーカーが悪いわけではない。例えば、SHARPは同時期にソフトバンクからもうすでAQUOS SHOTと銘打ったCCD1000万画素越えのカメラを付き携帯を出していたので、完全にau側の怠慢であった。
 SH001は、そんな環境でSHARPauから初めて送り出したCCDかつメカニカルシャッターを付属させた高性能カメラ付き携帯電話だったわけだ。
 まあ、この機種も型落ちが早かった。
 画素数は800万。その後きちんとAQUOS SHOTと銘打った高性能携帯電話にはかなわなかったし、テンキーのプッシュ感も今一つだった。
 不慮の事故で前の携帯を失い、やむなくその年の8月末に交換した機種である。
 すぐに買い換えるつもりだったが、翌年以降の動向が問題だった。


【2.時の流れをどう捉えるか】
 2010年秋。auは時代の流れを認め、それまでのスマートフォン軽視策を撤回。Android auと銘打ち、スマートフォン攻勢を開始した。
 この時点でIS03はCCDのカメラを持つきわめて魅力的な端末に見えたのだが、iPod touchを持っていた私にはレスポンスが今一つに思えた。
 また、auの携帯電話の連携用アプリケーションであるLISMOPortを起動させると、PCのタスクマネージャは常に100%近い数値を指すことも、auスマートフォンに対して二の足を踏ませる要因になっていた。
 まあ、もう少し待ってみよう。そうすればSHARPからCCDのより高い画素数のカメラを搭載したより魅力的なスマートフォンがリリースされるに違いないーー。

 こうして待っていたが、SHARPは私の願うCCDの1000万画素越えのメカニカルシャッター付きのスマートフォンを発売することはなかった。
 後知恵なのだが、これだけ複雑なメカニズムがあってはスマートフォン特有のバッテリー消費の早さについて行けなかったのだろう。

 通信費の上昇と、電車に乗ることもあまりない宮崎県ライフのため、順調にスマートフォンに関心が離れていった私は、せっかくのauからのiPhone発売にも二の足を踏んだ。
 どうもハードウェア的にはiPhoneは欠点が多いのだ。

 例えば、Docコネクタ。PCにつなぐとデータ連携をしてくれるが、その際に望む・望まないに関わらず、電力のチャージをしてくれる。
 これが曲者で、バッテリーの持ちの低下に関わってくるだろう。
 もちろん、携帯電話などに使われる最近のリチウム・イオンバッッテリーはメモリー効果があまりないとは言われている。
 が、あまりと言うところがミソで、やはり携帯にせよ、iPhoneにせよバッテリーの寿命を縮めないためには、充電を使い切ってからが望ましいとは言われる。
 今のSH001だってやはり2年を経過すると相当バッテリーの持ちが悪くなっていた。スマートフォンガラケーに比べて充電する回数は極めて多いだろうから、どんぶり勘定で1年経過で寿命がくる可能性が高い。

 あと、ガラケーでも充電が終わるとLEDランプが消えるけれど、iPod touchだとバッテリーが100%になっても画面右上のバッテリーのアイコンは充電状態のままだ。
 バッテリーの過充電はどうしてくれるんだろうね。

 内蔵のストレージだって不審なものだ。
 AndroidスマートフォンMicroSDカードを自在に取り換え、容量は拡大できる。
 だが、iPhoneは購入時のサイズが全てであり、機種変更やスマートフォンに変更に伴う経済的負担を考えると二の足を踏まざるを得ない。

 ハードウェア的な不信感と、iPhone4Sがリリースされた直後のiOSの電力消費の大きさから私は機種変更に二の足を踏んでいた。
 そんなこんなしている内に、Android側では、QWERTYキーを積んだIS11Tや、SHARPからガラケーよろしくテンキーのあるタイプが発売されたりと、一進一退で複数のモデルを出していったんですな。


【3.Android4.0との出会い】
 困っている内に、全く別の側面から事態を大きく動かすような事が次々と起きていった。
 一つは、キングジムからポメラDM-100が発売されたこと。
 それまでメモを取ることに特化していたポータブルワープロのような機械は、電子辞書を積み、なによりもBluetoothによってスマートフォンの外部キーボードとして機能できるオプションが設定されていた。
 公式にサポートされているのはiOSのみだが、試しにauショップでAndroid4.0マシンのISW13F ArrowsZと連携を試してみると、見事に使えたんですな。
 これでスマートフォン特有のタイピングのしにくさは解消された。

 一つは、Androidも4.0のリリース。それまでぎごちなかったAndroidの動作がすごい軽快になったんですな。
 上の理由と併せてiOS固執する理由がまた一つ減ったんですな。

 そして最後に、SHARPの経営不振。リーマン・ショック以降の経営不振にあえぐSHARPは、ついに台湾の鴻海からの出資を求めて交渉を繰り返すようになってしまった。
 SHARP自体は、iPhoneに液晶パネルを供給しているが、それだけで収益の全てを確保できるのならば自社ブランドのスマートフォンをわざわざ別途出す必要もない。
 それならばSHARP製を購入した方が、日本の経済のためではないか。

 とりあえず、何を求めればいいのかははっきりし、妨げはだいぶ取り払われつつある。
 そろそろ購入の時期ではあるが、残念ながら、金がないんだな、これが。
 幸いな事に、今のSH001は数ヶ月前にバッテリーを交換したばかりで、3年以上経過しながらも、なお快調に動作を続けている。
 とりあえずしばらく待ちかねえ。