やったぜ! チキン南蛮!!

ご当地メシ決定戦!:チキン南蛮が初代王者−−ヤフー・ジャパン /宮崎


ご当地メシ最高位ですよ! これで宮崎県の知名度がまた一層と……観光客が一層と……!

と、思いたいんだけど、そうなる事はないだろうな。
チキン南蛮はうまいし、大好きだ。
だが、哀しいかな揚げた鶏肉にタルタルソースと黒酢をかけた料理というのは、宮崎でなく、どこでも作れるのだ。

もちろん、宮崎の地頭鶏(じとっこ)は美味い。
だが、素材の味を活かせるのはやっぱり炭火焼鳥とか、たたきとか鳥刺しであり、味付けの濃いチキン南蛮は素材の味が隠されてしまうきらいがある。
地頭鶏だって鹿児島でも作られている品種だし、黒酢知名度は鹿児島の方が上だろう。

書いている内に南九州の格差に少し悲しくなったけれど、おそらくこの無国籍性こそがチキン南蛮が地域にとらわれず、全国で受け入れられる要因になったのではないかと思いますです。

これを機会に宮崎牛が食べられたり、都城茶が全国的な飲料メーカーから発売されたりすることは多分ない。
地域性に根差したものは、宮崎という陸の孤島めいた地理的風土に阻まれて、全国に流通する事は困難である(三年後の東九州自動車道が大分まで開通すればあるいはとも思わなくはないが)。

ただ、文化や価値観、テクニックという物はたやすく地理性や地域性を越えて全国に通じる。
チキン南蛮ご当地メシ最高位という事は、そういう事だ。