SNIAストレージネットワーキング運用管理テスト(試験番号S10-201)合格しました!!

senri_gusuku2014-06-25

【1.不安な新技術はまず冗長化しようね】
以前勤めていたデータセンターは環境こそブラックでしたが、サーバの仮想化、ブレードサーバにファイバチャネル化されたストレージ環境と高級なテクノロジーを多く使っていました。

まあ、高度に集約化されたブレードは一部のサーバが何度も温度異常を検知して再起動したり、ストレージその物のがダウンした際は対向先のマシンのSCSI接続を再度やり直すために何台ものサーバのサービスの落とし上げ(当然、正常性確認が伴う)でヒィヒィ言ったり、仮想サーバのホスト機がダウンしたときはゲストOSが一斉に落ちたりして、障害に弱い環境に泣かされたものでした。

冗長可って大事だとつくづく感じさせられましたが、まあ当時は妙ちきりんな最新テクノロジーに振り回され、曖昧なルールと性格の悪い上司、そして面倒な命令系統と過酷なシフトと環境に振り回され、何もできませんでした。
ファイバチャネルって繊維って名前に付くだけあって繊細だな、という認識くらいしか得られなかったものですが、世の中は進歩していきます。

光回線によるインターネットがずいぶん世の中には出回り、その先のクラウドの中にはストレージもありますし、Webメール一つ取っても膨大な量のメールやそれに付随した添付ファイルを扱っているからやはりストレージのお世話になっている事は間違いないでしょう。

誰かが便利になる事は、それに付随してその誰かに提供するサービスのため汗水を垂らしている人がいるわけです。ITインフラに携わっている者としては、便利になればなるほどに負担が回って来るので使う側に回りたくてしょうがないのですが、なかなか足抜けが出来なくて今に至るわけです。
これが……競争原理にともなう資本主義社会かッ……!


【2.SNIAストレージネットワーキング運用管理テスト(試験番号S10-201)】
 そんなわけでストレージに関する資格を前回取得しましたが、前回はファイバチャネルスイッチに関してはほんの触りだけ勉強しました。
 今回は、ファイバチャネルのネットワーク、サーバローカルのHBAのセッティングから設定、ITシステムの構築や障害対応などの思想などを学べる上位資格『SNIAストレージネットワーキング運用管理テスト(試験番号S10-201)』を取得します。
 試験、英語しか受験できないんですが……。
 テキストも市販されていないんですが……。
 正直恐ろしくて敵わないのですが、しかし、実務面では誰よりも優れた地位に立てない以上、やるしかない! 箔を付けるためにッ!! ←うわ、言い切っちゃったよ
 まあ、基本的に今の地位は昔より少しは安定しているので、資格を取ったらそれを基に能力を超えた案件に突っ込まれてズタボロに使い潰される可能性も低いので安心です。
 毒を吐いて開き直ったところでお勉強に取り掛かりましょう。


【3.試験内容】
ITSSレベル:日本語化されていない資格なのでなし?
特定非営利活動法人スキル標準ユーザ協会の「ITSSのキャリアフレームワークと認定試験・資格とのマップ(Ver7r1)」に記載はなし。ただし、CompTIA Storage+の姉妹資格のためレベル2相当と推測される(Server+もStrage+もレベル2のため)
◆出題数:70?(スコアレポートから。ただし、公式サイトには60項目と記載)
◆試験時間:90分
◆合格ライン:65%
◆受験料:28080円
◆リテイクポリシー:
1回目不合格……24時間以上再受験まで時間をあける事
2回目不合格……24時間以上再受験まで時間をあける事
3回目不合格……1週間の内に3回不合格の場合は、4回目の受験まで30日間あける事
◆勉強期間:2ヶ月
◆試験結果:90%

リテイクポリシーがなんか複雑!
ただし、プロメトリックのページで受験手続をしようとすると分かるように、試験を申し込めるのって4営業日後以降なんですよね。
24時間以内の再受験とか、1週間の内3回不合格とか、事前に落ちる事を前提に何個も枠を申し込まないといけないし、あってもないような物でしょう。
バウチャーとかセカンドフラッシュキャンペーンでもない限りはあんまり気にしなくていいはずです。


【4.勉強法〜問題集の確保】
 さて、既出の通りこの試験日本語訳がされておらず、日本語の公式テキストも存在しません。
 ではどうするのか。
 こうなると頼りになるのがクラムメディア……のはずが、クロエ・ルメールちゃん風に「検索ケンサク」しても出てくるのは別のサイトです。
http://www.elitecertify.com/jp/S10-201.htm
 ほかにも出てきたのですが、問い合わせても同じ所からひとまとめにして返信が返ってきたので、実質ここだけなのかもしれません。

 paypal登録して日本語版と英語版セットを購入しました。テストエンジンと問題集のセットでしたが、テストエンジンは内容が問題集と一緒の上、PDF版しかやる時間もないまま試験を強行したら受かってしまったので、まずいらないでしょう。
 価格が高い上、買った問題集には回答があるだけで解説がないので途方にくれながら勉強をする感じになります。


【5.勉強法〜迫撃! トリプル・ドム】
 問題集しかないので、やむを得ません。試験勉強は自分で問題と解答を基にWebを検索して解説を作りながらする事になります。問題集は92題ある4択問題です。いちいち解説を付けなければならないので、Excelで表を作って解説を管理しました。
 普段の試験勉強でしたらインターネットを断って集中力を確保するのですが、今回は全く逆で、インターネットが先生になるので目も精神力も大分消費しました。

 紙ベースだとコーヒーショップでも勉強できるのですが、スマホの小さな画面を基に、スマホとノートPCのバッテリーを気にしながらでは勉強になりません。
 特に今回は解説を作ってから正答率を上げて、次は英語版で正答率を……というプロセスが三重化されているのでとんでもないストレスでした。

 ただ、続けているとなにがしか光明が見えてくるものです。
 92題ある問題のうち、幾つかは類似問題ですし、解説も少なくとも自分が納得できればいいのです。
 どうしても分からない物は止むを得ず放置して日本語版を3周やって正答率を90%程度に持って行き、英語版を解いてみました。
 すると……できるできる! わたしのTOEICの点数は200点以下〜300点以下くらいで推移して、157点を記録したのが最後でしたがそれでもなんとかなる物です。特にIT用語は直訳やそのままカタカナにした用語が多いので、受験用の英文よりも理解しやすいのでした。学生時代は持っていなかった電子辞書(ポメラDM100)のおかげもあり、意外とはかどりました。

 ファブリックのネットワークも一般のネットワークとそう変わらない事、機能を考えて正解を見つめていればおのずと理由が見えてくる部分もあることを認識しておけば勉強は進みます。
 また、いくつかは図表が表示される問題のはずなのに図表がない問題について問い合わせをしましたが、相手からの返事はありませんでした。


【6.おじゅけん!】
 本当でしたら英語版も電子辞書なしで解けるようになってから挑みたかったのですが、仕事をしながら2か月も勉強するとそうとう根気がそがれます。
 とりあえずもう試験勉強したくなくなったので、おもわずプロメトリックのサイトでボタンをぽちん!

 受験してみると意外な事に問題はサンプルと全く同じでした。
 いまどきPCI-Xとか使うのかな……とか疑問に思う事はありましたが、やっておいて良かったです。

 希少価値の高い資格なので、興味がある向きは持っておくと自慢できますし、ファイバチャネルなど普段の業務で触られている方はたぶん余裕で出来るでしょう。
 また、ネットワークとストレージについて基礎的な事が分かっている方も腕試しまでに挑んでも損はありません。

 さて、この資格の受験から1か月たち、勉強を始めた日から3か月たちますが、試験勉強中にすっかり自炊の習慣がなくなり、米は炊く物のおかずはすっかり惣菜ばかりの生活に慣れきってしまいました。
 他にやっている料理と言えばそばを茹でるか、冷汁の味噌を溶いてキュウリや豆腐を刻むだけなので、社会的には箔が付きましたが、人間的には退化したような気がします。

 なんか写真で見るとご飯にかけた冷汁ってあんまうまそうに見えませんね……。
 実際は豆腐とキュウリのひんやり感と、味噌に混ぜ込まれた出汁や大豆ガラ、そして玄米を程よくブレンドしたご飯をかみしめた時の旨味は最高なのですが……。

 まあ、夏場の下手な自炊は食中毒の元なのでこれでいいかもしれません。
 お粗末様でした。