ミラーの親水化は南九州への適応!


【1.雨の国、南九州】
 南九州は雨が多い。
 地理的な環境から台風が多く訪れ、東日本では影響を受けないような日本列島を遠巻きにするものでも、しっかり雨を降らせてくれる。
 おかげで宮崎県の年間降水量は2011年度では2797mmと全国第一位!
 今まで住んでいた東京はランキング11位だけど、1858mmという数値の間には、90センチ以上の差があるわけだ。
 俺が自動車を買おうと思ったのも、公共交通の壊滅的な状況もさる事ながら、雨降りばかりは自転車で根性を出そうが、動力が付いても原チャリではどうにもならないからであった。

 しかし、自動車でも雨は不便なものである。
 見通しは悪いし、窓ガラスに貼り付いた雨粒は視界を狭める。
 サイドミラーにへばりついた水滴は走行の風圧でも飛ばず、側面や後方は見えない。
 がんがんと車体を鳴らす南九州の強烈な雨は、自動車を自由の翼から不自由な鉄の箱へと変えるのだ。
 致命的なのが夜の雨で、街灯もまばらで道路の線も消えかかった中、幾度か不安な目に遭った。
 これではイカンという事で、ディーラーさんで窓ガラスの撥水コーティングをしてもらった。
 1年から1年半の効果で1-2万程度だったが、結果は絶大。
 雨水が粒になってワイパーで見事に弾かれていくのは爽快そのもの。
 たまのにわか雨でガラスが濡れている時に高速道路に入ると、風圧で丸い水の粒がフロントガラスを這うように登っていくのは不思議な面白さがあった。


【2.撥水と親水】
 ただ、窓ガラスの撥水コーティングでも、やはり水滴を浮かべたままのサイドミラーは見辛く、夜の雨は心配なのだった。
 こうした症状を改善するには、サイドミラーの親水化の処置が必要だ。

 N-ONEのディーラーオプションを見ても親水ミラーのラインナップはなかった。あるとしたら、無限のサイドミラーの装着だったが、お値段は20520円(税込)+0.3hの工数(東京だと1hは9000円、宮崎で8000円)と、工数への消費税とそこそこのお値段がしてしまう。

 悩んでいた俺だが、ある人のアドバイスで安価な市販品で、同じ効果が得られる商品を見つけ出した。
 カーメイト製のエクステリア親水ガラスコート剤!

 ミラーを清潔かつ乾燥した状態で塗布して1-2日たてばあら不思議、親水状態に早変わり。
 効果は3か月とやや短いが、その際はコンパウンドでミラーを磨き、塗り直せばいいというのだ。リアガラス35枚分の分量で値段は1200円足らず。
 早速購入して試してみた。


【3.自動車の安全係数】
 まずは写真を掲載してみよう。

 小ぬか雨で停車している状態だから走っている時よりも水滴が付いてしまっているけれど、周辺部には目立つ水滴が中央部分にはあまりついていない事が確認できると思う。これだけでも、サイドミラーできちんと後ろの確認ができるぞ。
 晴れた日の視認性も別に劣る事もないし、掘り出し物の買い物だった。
 唯一の難点は光触媒による親水機能だから、カバーを外していざドライブするタイミングが雨だった時とか、カバーを外していても雨や曇りの日が続いた場合は、効果は発揮できないようだ。
 それでも、安全な時間が増えただけ、事故に遭う可能性も軽減されているはずだ。
 よく軽よりも普通車の方が安全性が高いというけれど、こうした雨天の視認性に自動車のクラスは関係ない。
 雨は平等に降り注ぎ、どれだけ車に手をかけたか、個々のドライバーの技術と経験で危険が回避できるかは決まる。
 後者に自信のない俺は前者でカバーしたわけだが、コンディションや体調は様々だから、仮に3か月後経って今より運転が上手くなっても塗り続けるだろう。
 いざぶつかった時のことを考えるのは大事だけど、いかにぶつからないようにするかは、孫子の兵法の戦を起こして勝つよりも戦わずして勝つのが上策と言われた時代から変わらない真理でもある。


【4.それぞれの地方の選択】
 自動車には様々な仕様がある。雪の多い地域は4WDの方が良いだろうし、北海道や東北は寒冷地仕様になるだろう。一部の車種では火山灰の多い鹿児島仕様としてウィンドウォッシャーのタンクを大きめにされている物もあるという。
 お住まいの地域が雨が多くて街灯もあまりない地方ならば、ガラスの撥水やミラーの親水は自分の地方に合わせた仕様として試してみると良いかもしれない。
 さて、雨のドライブが楽しくなったところで、乗る回数も増えたためか燃費がやはり気になってくるところ。
 次回の自動車関連の日記は、おそらくエコホイールの件の続きなります。