N-ONEの鈴鹿スペシャル(SSパッケージ)発売!
ホンダからのメルマガでN-ONEにSS(鈴鹿スペシャル)モデルが追加されたとNシリーズのメルマガで通知があった。
N-BOXに遅れる事1年7か月のモデル追加だった。まあ、N-BOXの方が先発モデルじゃないかと言われそうだけど、N-BOXが2011年12月発売なのに対し、N-ONEは2012年11月だから、本来ならば2013年の10月にモデルが追加されていてもおかしくなかった。まあ、2013年の秋というと11月にN-WGNが控えていたから先延ばしになったのだろうけれど、N-ONEファンとしてはやはり心配な物だった。
何しろ、N-ONEは登場時から他社の同クラスに比べて背が低いのに燃費も飛びぬけていいわけではなかったので、当初の物珍しさが冷めると、売り上げは下がっていった。背の高さが同じライフも併売され続けたのも、少し不思議な話だった。
不思議、というか不自然だったのは理由があった。N-ONE発売のほぼ1年後の2013年11月23日、軽ハイトワゴンの領域にN-WGNが投入されたのだ。N-ONEより少し背が高く、他社のライバル車種を上回り、しかも燃費もN-ONE以上、他社との比較でナンバーワンではないが、ビリでもないという燃費設定は相当な力の入れようだった。割を食ったのがN-ONEで、N-BOXは毎年発売された12月には年次改良を受けているのに対し、一周年を迎えたはずのN-ONEは2013年で改良はされず、年を越していった。
ここでN-ONEの販売台数の変遷をみてみよう。
2013年の7月までは約8〜9000台をベースに、好調な月は約1万台、ピークは約16000台だったのに、2013年の8月くらいからじわじわと落ちている。
今年に入ってからは増税前の駆け込みでも約4000台、以降は約2-3000台の数値で推移している。
今年の5月にはやっと燃費の向上や自動ブレーキなどアップデートがかけられたが、今までの数字に比べれば相当苦しい事には変わらない。
テコ入れされるか、切られるか。
心配していただけに、一応の前者にあたるSSモデルの追加には胸を撫で下ろしている。
一応、年次改良が5月にずれ込んだと考えれば、年次改良から半年後のSSパッケージの投入というのは、N-BOXと同等のペースだ。
まあ、今後はN-ONEの年次改良は5月と考えればいいのだろう。
先延ばしにされるのは少し悲しいが、しかしSSパッケージの売りであるシートヒーターなどは、11月のこの寒い季節の方が魅力的に映るだろうから、売上的には少しプラスになるかもしれない。
ここでもう一つの明るい材料を見てみよう。N-ONEが苦手にしているように見える燃費の世界だ。
2014年11月現在、5月に改良されたN-ONEのN/Aモデルのリッター28.4キロは、他社の主力ハイトワゴンと比べると、ワゴンRやハスラー、デイズ・ekワゴンの最廉価グレードに勝っているだけだ。
メーカー | 名称 | 燃費(l/km) |
---|---|---|
スズキ | ワゴンR FZ | 32.4 |
スズキ | ワゴンR FX | 30 |
NMKV | デイズS、X | 30 |
スズキ | ハスラーG、X | 29.2 |
ホンダ | N-WGN | 29.2 |
ダイハツ | ムーヴ | 29 |
ホンダ | N-ONE | 28.4 |
スズキ | ワゴンR FA | 26 |
スズキ | ハスラー A | 26 |
NMKV | デイズ J | 25.8 |
だが、ターボモデルに目を転じると、意外なほどの燃費の優等生だと明らかになる。
改良後のTourerAパッケージは、リッター25.4キロ。同じくターボ仕様のデイズハイウェイスターGの23.4キロはもとより(ちなみにこの数字はスーパーハイトであるN-BOXのターボモデルと全く同じ数値だ)、ムーヴのリッター25.2キロをも越える。
さすがにS-エネチャージを積んだワゴンRスティングレーのTが誇るリッター27キロには及ばないが、S-エネチャージが効くのは時速は85キロまで。それ以上の速度域でのロングドライブになると、この差は縮まるかもしれない。
メーカー | 名称 | 燃費(l/km) |
---|---|---|
スズキ | ワゴンRスティングレー T | 27 |
スズキ | ハスラー Gターボ | 26.8 |
ホンダ | N-WGN Gターボパッケージ | 26 |
ホンダ | N-ONE TourerAパッケージ | 25.4 |
ダイハツ | ムーヴ Xターボ“SA” | 25.2 |
NMKV | デイズハイウェイスターG | 23.4 |
個人的には、やはりTourerこそがN-ONEの真の姿であり、N/Aモデルで他の軽自動車と比較するのはいささか間違っているように思える。
もちろん、軽自動車のターボというのは少数派だし、取得価格はコンパクトカーを上回るから敬遠する向きもあるのは分かる。
だが、保険も高速の料金も、値上げされるとはいえ税金も軽の方が安くつく。装備だって、N-ONEのTuourerAパッケージならばサイドカーテンエアバッグなどの安全装備、そしてロングドライブを快適にしてくれるクルーズコントロールも付いている。
世の中には普通車派の人もいるだろうから、強引に勧めるつもりはないが、性格の違った意外と充実したカーライフが送れるのがN-ONEのTouererだとオーナーの一人としては宣言しておこう。
N-ONEは世間で評価されているよりはずっと魅力的ですよ、と!