歴史談義

都城唐人町の夢

今週のお題「秋の気配」 【1.桜の春と秋】 桜が散るのは早い。 春の花でそれを実感させられ、8月も下旬にさしかかった頃、葉桜がまばらになった事でそれを実感させられる。 曼珠沙華が赤く咲く彼岸頃になると、俺が趣味で巡っている博物館も一斉に秋の特別展…

坂本龍馬雑考

少し前の放送になりますが、歴史秘話ヒストリアの坂本龍馬の手紙の回がHDDにたまっていたので視聴してみました。 坂本龍馬というと、知名度が高い半面、薩長同盟を斡旋した以外どうも大きな政治的なアクションはないような印象があるのですが、人気は高いも…

白石蔵王紀行その2

【1.蔵王町、そして仙台】 やれどもやれども終わらない。 何がというと、蔵王町文化ホールでのメモ取りだった。宮崎から宮城。名前は似ているが、その間の距離は果てしなく遠く、そして企画展は一期一会である。ともすると、得られる知識は全てメモをする必…

宮城県白石蔵王紀行

【1.電網のつなぐ知識】 娯楽の少ない宮崎に越してきてはや3年8ヶ月。 慣れない家計の切り盛りに趣味に費やせるお金はカツカツになってしまい、気が付くと趣味はすっかりネットサーフィンになってしまった。 救いともいえるのは、楽しみの中にWikipediaの確…

荒瀬ダム、撤去中!

【1.九州の公共事業】 公共事業というと、九州はどうも『失敗』のイメージが強く付きまといます。 思い出したように話題になる長崎県の諫早湾干拓工事もそうですが、宮崎県でも戦前大淀川に轟ダムを作ったのは良いものの、ダムのせいで洪水が頻発し、集落が…

鹿児島国際大学の学内博物館 企画展『鹿児島城築城への道のり』

【1.大学へ行こう!】 黎明館での企画展を見ていると、興味深いタイトルの企画展が鹿児島国際大学の学内博物館で行われているというので、日曜・祝日の公開日である7月20日に早速訪問してみました。 学内博物館なのでスペース的には高校までの教室よりも少し…

12/1秀吉が八代にやって来た展に行く

【1.夏の自然科学、秋の人文科学】 夏の博物館と言えば、夏休みの子供向けに自然科学系の博物館は恐竜の展示にいそしむわけですが、人文系の博物館は秋が本格的な企画展のようです。 南九州だとメジャーな鹿児島県歴史センター黎明館をはじめ、尚古集成館、…

平将門と西郷隆盛〜武士の始まりと終焉

昨日の日記ですが、書いている内にグダグダなってきたのですっきりまとめたぞ。 まあ、二重読みしたくない人はリターンしていいので、お目汚し失礼いたします。 平将門と西郷隆盛は3つの共通点がある。 一つは、軍事の才に恵まれている事。 一つは、敵対する…

BS歴史館で平将門特集を見た

直球そのもののタイトルでアレなんですが、昨晩放送されていたから見たんですな。 で、見て驚いたのは予想外に平将門って、南九州の英雄・西郷隆盛と近しい物があるって事でした。 一つは、武勇に優れている事。 将門は最期を除き、戦いに関しては負け知らず…

我胸の 燃ゆる思ひに くらふれば 烟は うすし 桜島山

鹿児島に何回も行っていると市内の観光バスのアナウンスで流れるフレーズもいつしか覚えて行くものです。 その中で印象に残るのは、島津家の別荘だった仙厳園を出て、石橋公園へ向かう際に海沿いの道で桜島を臨む際に読み上げられるこの歌です。 幕末の志士…

7月からの講座!

突然ですが、宮崎に来た初年に受けたかった都城島津邸の歴史講座がありました。 あの頃は都城なんて遥かな世界だったし、先がどうなるのか分からない不安でとても受講する気分がわかなかったのですが、宮崎に来て3年近く経つとイロイロやっていく自信もつき…

通い切る

さてさて、ちょこちょこつぶやいていましたが、実はわたくし5月の下旬から全6回の古文書講座を鹿児島城跡の黎明館でやるというので通っておりました。 大学は史学科だったのですが、崩し字や古文書の読解について碌にやらなかったので反省とアイデンティティ…

薩摩藩の郷と地頭仮屋

【1.はじめに〜宮崎県と島津家〜】 江戸時代、日向国と呼ばれていた宮崎県は、南西部1/3を薩摩藩が支配していました。薩摩藩領には、現在県内第二の都市である都城や、宮崎市西部の高岡町、綾町(独立した自治体で宮崎市の北西にあります)が含まれており、都…